講師:手塚幸忠の写真

手塚幸忠(テヅカユキタダ)

新医協東京支部鍼灸部会 会長
/臨床実技講座 講師
一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会 理事
関東医療学園 関東鍼灸専門学校 講師 他

病弱で学校を休みがちだった子供時代

子供の頃から喘息・アトピーなど多くのアレルギーに悩まされました。入退院を繰り返し、学校も休みがちでした。母は私を病院に通わせつつも、自然療法を大事にし、食事を工夫したり、運動をさせたり、様々なことをしてくれました。今思えば、かなり東洋医学的な自然療法で、私は知らず知らずのうちに東洋医学に触れていたのかもしれません。おかげ様で現在ではひどいアレルギー症状はなく、普通に暮らしていくことができています。私は大学卒業後、コンピュータ関連会社のSE(システムエンジニア)となり、仕事を始めます。しかし、当時SEの墓場と言われる部署に配属されてしまい、連日終電まで働き、休日出勤も当たりまえの仕事をしていました。

人の身体に興味を持つきっかけ

毎日のハードワークに疲れ果てていた私は、よくマッサージに通っていました。ある時にちょっと態度が横柄なおじさんマッサージ師にあたりました。私は「なんか嫌な感じの人だな。まあでも今日だけ我慢すれば良いのだからいいか」と身をゆだねました。マッサージが終わって帰路の途中、身体が突然暖かくなってきて、めぐっている感をすごく感じました。「なんだこれは!!」と驚き、この体験が私を医療の世界に興味を持たせるきっかけとなりました。会社を辞めて医療の世界に再就職することを母に相談したら、「あ〜、あなたが一番病人の気持ちがわかるもんね」と賛成してくれたのを今でも鮮明に覚えています。鍼灸マッサージの世界に入ってからは、様々な縁が繋がり、教員免許を取得し、現在は、表参道鍼灸マッサージ治療室自然なからだの代表を務めながら、鍼灸の専門学校で非常勤講師を行っています。

東洋医学や自然療法の可能性を知る

ある時、私は風邪をひいて、学校の講師の仕事を1日休んだことがありました。その時、薬には頼らず、鍼とお灸だけで治そうと思い、お腹に優しい物を食べ、自分に鍼とお灸をし、夜は暖かくして早く寝るようにしました。次の日、学校に行くと、生徒たちの中で色々な変化に敏感な学生さんが「先生、今日キラキラしてますけど、何かしましたか?」と聞いてきました。「病み上がりなんだけどな〜」というと「なるほど!」と言って納得していました。聞いてみると、うまくデトックスできたとのこと。

そう。東洋医学や自然療法では、本来病気自体は悪いものではなく、身体からのSOSと考えます。これ以上頑張りすぎると、身体が壊れてしまうよというサインです。そのサインをちゃんと受け止め、自分の中にある力で治し、そしてちゃんと身体を休めると、前よりも体調が良くなって回復するのです。

東洋医学を生活に取り入れて欲しい

私は薬は悪だとは思っていません。急性の症状や、今辛くてしょうがない、明日どうしても頑張らなければいけないなど、必要な時には薬を使うべきです。でもそうではない時は、まずはセルフケアをしてみる。そして、それでもダメなら鍼灸をしてみる。それでもダメなら病院で検査を受けてみる。そんな風にすれば、もっと身体は自然に治ってゆき、治った後は前よりも良い状態になっているはずです。病気になってから行動するのでは遅いのです。

普段の生活から、健康になるためにはどうすれば良いのかを考え、いつも身体によい選択肢を選べるように、東洋医学の知恵を使ってもらえたらなと思ってこの講座を立ち上げました。みなさんが、10年後も20年後も健康で明るく過ごせるように、そしてご家族の健康も守れる人になれるように、お手伝いさせて頂ければと思っています。

一般の方にも意識を持ってもらうために

私は東洋医学の専門家を育てる学校で長年東洋医学を教えてきました。なぜ治療だけでなく教育も行うかというと、私の師匠の言葉「日本の医療の質を上げるには、鍼灸師の質をあげることが大事」に感銘を受けたからです。そして教育に長く携わる中で、治療をする側だけでなく、一般の人にも健康への意識を持ってもらうことが必要だと痛感しました。そんな思いから、今まで鍼灸師向けのセミナーだけでなく、一般向けのセルフケア講座、企業向けの健康指導も行ってきました。

東洋医学はそのまま教えると難しい、とっつきにくい分野です。しかし、本質を知ると、とても身近で、そして体に優しい医学です。私は講義を作る上で、なるべく難しい東洋医学をわかりやすく勉強してもらって、好きになってもらうことを第一に考えていました。今回の講座でも、東洋医学を全く知らない一般の方を対象に、わかりやすく、丁寧に、楽しく学んでもらうことを心がけて作成しました。ぜひ一緒に東洋医学を学んで、毎日健康で元気に過ごせるようになりましょう!

手塚幸忠 経歴と実績
経歴

私立大学文学部英米文学科卒
システムデザイン・テクニカルコミュニケーションの会社で
大規模システムの開発を約5年行う
学校法人呉竹学園東京医療専門学校本科卒
学校法人呉竹学園東京医療専門学校教員養成科卒
銀座マロニエ通り治療院副院長、 銀座ルーチェ治療室副院長を歴任
現在、表参道鍼灸マッサージ治療室自然なからだ 院長

新医協東京支部鍼灸部会 会長/臨床実技講座講師
東洋医学臨床勉強会 会長
一般社団法人 経絡リンパマッサージ協会理事
関東医療学園 関東鍼灸専門学校 講師
日本伝統鍼灸学会 学術部
全日本鍼灸学会会員
健康経営アドバイザー


実績

[一般向け ワークショップ]
・2016年10月 関東鍼灸専門学校様 公開講座(後援千葉市)
・2016年〜2019年 ワークショップ 中川政七商店 表参道店 様

[企業内研修・ワークショップ]
・2019年6月「肩こり・目の疲れを素早くとって仕事の効率を上げる」 H社

[表参道自然なからだ主催ワークショップ]
・「冷えと肩こりのお灸」
・「婦人科に効くお灸」
・「自律神経を整えるお灸」
・「だるさとむくみは関係している」
・「目の疲れとストレスにはお灸です」
・「今年の夏バテは鰻とお灸で治す」
・「首コリが楽になるお灸」
・「腰痛が楽になるお灸」
・「からだを温めるお灸」
・「眠りの質が良くなるお灸」
・「妊活セルフケアセミナー」

[一般向け 雑誌掲載、監修など]
・2015年5月 動画コンテンツ 監修・出演 トワテック様
・2016年6月〜8月 Tea & Natural レルブロイヤル様 インタビュー
・2018年8月 中川政七商店様 商品監修
・2018年9月 光文社の週刊誌『女性自身』9月29日号 記事監修
・2018年10月 ナツメ社『ココロとカラダの不調を改善するやさしい東洋医学』にて執筆
・2019年6月 ニッセンHP「コロレア」記事執筆
・2019年9月/10月 ベネッセのWeb版「たまひよ」記事執筆
・2020年2月 宝島社『InRed(インレッド)』2月号 記事監修
・2020年4月 宝島社『&ROSY』5月号 取材記事掲載
・2020年5月 スターツ出版『オズマガジン』のWeb版「OZMall」取材記事掲載
・2020年6月 文芸春秋『CREA(クレア)』WEB版 取材記事掲載


他、医師・鍼灸師向けセミナー・講演・学会発表・雑誌などで多数講演、執筆